臨床遺伝学センター外来
ご案内
当院ではこどもから成人、妊婦にいたるまで、さまざまな遺伝性疾患の遺伝カウンセリングと遺伝子診断を行うために2001年から遺伝相談外来を運営していました。この分野のニーズにより幅広く、また、きめ細かく応えるため、組織を改編し、2011年8月から臨床遺伝学センター外来をスタートさせています。
他の医療機関で「遺伝病」や「染色体異常症」などといわれ、 詳しい相談・説明・検査を希望される方や配偶者、親兄弟などが遺伝性疾患でご自身やわが子が同じ病気になるのではないかと不安に思っている方の相談に応じています。
プライバシーの保たれたお部屋にて、ゆっくりと時間をかけてお話を伺います。
倫理的問題について十分に配慮した上で、必要のある場合に遺伝子検査を行っています。
公的研究助成を受けた遺伝子解析研究、先進医療として認可された遺伝学的検査(自費)、検査会社が提供する遺伝学的検査(一部のみ保険適応)などを提供しています。
※親子鑑定は実施しておりません。
当センターの対象疾患は次のようになっております
<先天性疾患>
先天異常を中心とした遺伝性疾患(50以上の疾患について遺伝学的検査が可能)、染色体異常症、等
<出生前診断、着床前診断>
染色体異常症、単一遺伝子疾患(Duchenne型筋ジストロフィー、Becker型筋ジストロフィー、筋強直型筋ジストロフィー、Kennedy病(ケネディ病)、オルニチントランスカルボミラーゼ欠損症)、習慣流産、ミトコンドリア病、不妊症、男性の乏精子症、無精子症、性分化異常、不育症、等
<遺伝性腫瘍>
遺伝性非ポリポーシス大腸癌、マイクロサテライト不安定性陽性腫瘍、家族性大腸腺腫症、遺伝性乳がん・卵巣がん、遺伝的素因が疑われるがんおよび遺伝性腫瘍
遺伝性乳がん・卵巣がんのホームページはこちらです
<皮膚疾患>
単純型先天性表皮水疱症、接合部型先天性表皮水疱症、栄養障害型先天性表皮水疱症、水疱型魚鱗癬様強皮症、非水疱型魚鱗癬様強皮症、掌蹠角化症、白皮症
<内科疾患>
ミトコンドリア遺伝子異常、プロテインC欠損、プロテインS欠損、アンチトロンビン欠損などによる遺伝性血栓症、血友病、その他の遺伝性血液疾患(サラセミア、血小板無力症、フォンビルブランド病など)
<耳鼻科疾患>
遺伝性聴覚障害など
<ゲノム薬理学>
薬剤代謝酵素(UGT1A1遺伝子)の代謝等遺伝子多型
外来担当医
外来担当医一覧
| 午前 | 診察室 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 伊東大介 | 平沢晃 小崎健次郎 |
小崎健次郎 | 末岡浩 | 菅野康吉 | |||
| 内科疾患 | ゲノム薬理 | 先天性疾患 | 出生前診断 | 遺伝性腫瘍 | |||
| 小崎健次郎 | |||||||
| 先天性疾患 | |||||||
| 午後 | 診察室 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 松永 達雄 | 中林章 末岡浩 |
末岡浩 | 小崎健次郎 | 石河晃 久保亮治 |
菅野康吉 | ||
| 耳鼻科疾患 | 出生前診断 | 着床前診断・出生前診断 | 先天性疾患 | 皮膚疾患 | 遺伝性腫瘍 | ||
| 村田満 | |||||||
| 内科疾患 | |||||||
当外来では、充分に時間をかけてご家族のお話を伺えるように、予約制としています。
遺伝相談外来を受診される前に、まず各診療科の初診外来を受診の上、ご相談ください。
(当外来の受診時に、各診療科の外来におけるかかりつけの先生からの紹介状があると大変参考になります。)
遺伝相談外来の受診を希望される場合は、医療事務室(慶應義塾大学病院代表
03-3353-1211 内線62122)まで連絡いただき、予約を入れて下さい。
※学会等により担当医が変わる場合がありますのでご了承下さい。
外来担当医専門分野一覧
| ◎小崎健次郎 | 小児科:米国人類遺伝学会専門医制度 臨床遺伝専門医、日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会臨床遺伝専門医制度 臨床遺伝専門医・指導医 日本小児科学会小児科専門医 | |
| ○末岡浩 | 産婦人科:日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会臨床遺伝専門医制度 臨床遺伝専門医・指導医 | |
| 菅野康吉 | 外科:日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会臨床遺伝専門医制度 臨床遺伝専門医・指導医(慶應義塾大学客員准教授、栃木県立がんセンター研究所がん遺伝子研究室/がん予防研究室) | |
| 平沢晃 | 産婦人科:日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会臨床遺伝専門医制度 臨床遺伝専門医 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本臨床細胞学会細胞診専門医 | |
| 伊東大介 | 神経内科:日本神経学会 神経内科専門医 | |
| 松永達雄 | 耳鼻咽喉科:日本耳鼻咽喉科学会専門医 補聴器適合判定医師学会認定医 | |
| 石河晃 | 皮膚科:日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 | |
| 久保亮冶 | 皮膚科:日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 | |
| 中林章 | 産婦人科:日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会臨床遺伝専門医制度 臨床遺伝専門医 |
予約方法と受診についてのご案内
診療の受付について
当外来では、充分に時間をかけてご家族のお話を伺えるように、完全予約制としています。
受診を希望される場合は、医療事務室(03-5363-3643)まで連絡いただき、予約を入れて下さい。
なお、電話やメールでの相談には応じておりません。
原則的に紹介状が必要です。紹介状がない場合は予約時にその旨をご相談下さい。
当日は、ご持参いただいた家系図をもとに、ご相談と関係ありそうな方の年齢・病名・症状・亡くなった方がおられれば死亡理由などをお聞きします。
予約方法と受診の流れについて
<初診の方>
受診前
- 完全予約制ですので、お電話(03-5363-3643)で予約してください。
その際にお名前、生年月日、日中連絡先、受診内容をお伺いします。 - 相談内容に応じて担当医を決定した後、予約日時を認定遺伝カウンセラーよりご連絡をさせて頂きます。
その際に受診内容や家系内の遺伝に関する情報をさらにお伺いすることがあります。
受診当日
- 初診窓口11番にて受付をいたします。予約時間の30分前までにお越しください。
窓口では、臨床遺伝学センター外来の受診であることを事務担当者にお伝えください。
受付終了後、臨床遺伝学センター外来の場所をご案内させて頂きます。 - 受診当日までに下記をご準備してお持ち下さい。
紹介状、保険証、家系図(祖父母の世代までさかのぼったもの)
他施設で遺伝子検査を行っている場合は遺伝子検査結果
先天性疾患の診療、相談:母子手帳、患者さん本人が来院しない場合は患者さんの写真(全身がわかるものも含めて、幼少期から学童期までのもの)
<再診の方>
- 予約が入っている方
1階自動再来受付機に診察券を通し、来院票をもって、予約時間の10分前までに臨床遺伝学センター外来へお越しください。 - 予約が入っていない方
お電話にて予約をしてください。予約日時を決定します。
当日は1階自動再来受付機に診察券を通し、来院票をもって、予約時間の10分前までに臨床遺伝学センター外来へお越しください。
<予約用の電話番号と受付時間>
- 電話番号 03-5363-3643(直通)
- 予約の受付時間
月曜〜土曜 9:00〜17:00
(休診日:日曜・祝日 / 第1・3土曜日 / 年末年始(12月30日 〜1月4日) / 慶應義塾の休日(1月10日、4月23日)を除く)
一旦事務が連絡先を伺った上、認定遺伝カウンセラーより2〜3日以内に折り返しお電話させて頂きます。
なお、水曜日 9:00〜12:00 は できる限り認定遺伝カウンセラーが直接対応させて頂いています。
診療の費用について
診療は原則として自費診療で、初回受診時には約9,000円、2回目以降は約5,000円の受診料がかかります。遺伝子検査については別料金が必要です(数万円〜十数万円)。 健康保険が認められている例外的な遺伝学的検査を実施する場合には、遺伝カウンセリングも含めて保険診療をおこなっています。
主な検査内容のご案内
当センターで実施している検査内容は次のようになります。
遺伝子検査とは、遺伝子を構成するDNAのアルファベット 塩基(化学物質)の順序を調べる検査です。DNAを調べるには、体のどの部分の細胞を使用することもできますが、血液を使用することが一般的です。
生まれながらに持っている体質を調べる遺伝子検査と、ガンや白血病など、生まれた後に生じたDNAの変化を調べる遺伝子検査に分類されます。
人間の細胞には2万種類の遺伝子が含まれています。どの遺伝子に異常があるか?どのような病気が発症するかが決まります。遺伝子検査をおこなう場合には、症状に応じて、どの遺伝子に異常があるかを推測した上で、特定の遺伝子のみについて分析 解析を行います。
現在のわが国の医療制度の中では、健康保険を用いて実施できる遺伝子検査の種類は限られています。健康保険が使用できない遺伝子検査については、自費診療として有料で検査を行います。慶應義塾大学病院で実施できない検査については、国内外の検査機関や研究機関と連携しています。研究として無料で実施されている検査もあります。
詳細はKOMPASをご覧ください。
特殊診療施設のご案内
よくあるご質問について
1.遺伝カウンセリングの流れを教えてください
完全予約制ですので、お電話(03-5363-3643)で予約してください。
相談内容に応じて担当医を決定した後、予約日時を認定遺伝カウンセラーよりご連絡をさせて頂きます。その際に受診内容や家系内の遺伝に関する情報をさらにお伺いすることがあります。
受診日には臨床遺伝専門医と認定遺伝カウンセラーが診療・相談に対応します。必要に応じて遺伝子検査を行います(自費)。
紹介状は必須ではありませんが、お持ちいただくと大変参考になります。
2.どのような時に受診すべきでしょうか
・先天性(遺伝性)の病気といわれているがその原因を知りたい
・第1子が先天性の病気といわれているが、次の子が心配
・自分が「遺伝病」と診断されているが、子どもが同じ疾患・体質をもつ可能性を知りたい
・親戚に「遺伝病」の方がおり、遺伝について心配
などがありますが、可能な限り様々なニーズに対応しています。
3.どのような疾患の遺伝子検査できますか
我が国で行われている遺伝子検査のほとんどにご対応可能ですが、検査の必要性や倫理的な問題について十分なディスカッションを行います。
必要に応じて海外の検査施設とも連携をしています。
4.遺伝子検査の結果はすぐにわかりますか
当施設に限らないことですが、遺伝子検査の結果報告には3ヶ月程度を要することが一般的です。
5.費用はどのくらいかかりますか
診療は原則として自費診療で、初回受診時には約9,000円、2回目以降は約5,000円の受診料がかかります。遺伝子検査については別料金が必要です(数万円〜十数万円)。 健康保険が認められている例外的な遺伝学的検査を実施する場合には、遺伝カウンセリングも含めて保険診療をおこなっています。
6.紹介状は必要ですか
紹介状は必須ではありませんが、事前に詳しい医療情報があるほど相談内容に対して、より適切・詳細なお答えができます。
7.受診時に何か必要なものはありますか
・紹介状、家系図(祖父母の世代までさかのぼったもの)
・他施設で遺伝子検査を行っている場合は遺伝子検査結果
・先天性疾患の診療、相談:母子手帳、患者さん本人が来院しない場合は患者さんの写真(全身がわかるものも含めて、幼少期から学童期までのもの)
8.遺伝子治療を行っていますか
遺伝子治療の実現は医学界全体の目標ですが、実験的な段階にとどまっています。当センターでは、現在遺伝子治療は実施していません。
9.生活習慣病(高血圧・糖尿病・心筋梗塞等)に関する遺伝子検査は行っていますか
海外や国内他施設で生活習慣病のかかりやすさに関する体質の遺伝子検査が試みられています。しかし、このような遺伝子検査の結果から将来を正確に予測することは現時点では困難です。したがって外来診療としてはこのような検査は提供していません。
10.羊水検査のカウンセリングを受けたいのですが、どのようにしたらいいでしょうか
これまでに先天異常の子どもがいる方:相談に応じることが可能な場合があります。
上記以外の方:まずは金曜日の当院産科外来を受診してください。
11.婚約中ですが身内に遺伝性の病気の方がいることがわかりました。婚約者には伝えずに話だけ聞きにいくことはできますか
結婚予定の方が当事者である場合には対応可能です。
12.遺伝性の病気のあるご本人ではなく、親だけが受診し相談することはできますか
本人に受診して頂き、確定診断をすることが正確な情報を提供する上で極めて重要です。ただし、ご本人が他院に入院中など特別な理由がある場合には対応可能な場合もあります。


